間伐材マイスターの徒然記

「宮廷庭園の庭師」の技に驚嘆

「宮廷庭園の庭師」の技の話を聞きに京都へ行ってきました。

 「宮廷庭園」というと「京都」ならではの庭園になりますが、「御所」「桂離宮・修学院離宮」などの宮内庁所管の庭園になります。

 三木市のある鋸(のこぎり)メーカーの職人さんから、「どんな道具でも、京都の庭師(職人)さんに認められたら、全国に販売することができる……」との話を聞いたことがあったので、造園用資材を生産する「間伐材マイスター」も話を聞きに出かけてみました。(でも、足元にも近づけないことを実感してしまいました。) 

元・宮内庁庭園専門職による「御所透かし」の実演1

元・宮内庁庭園専門職による「御所透かし」の実演1

広大な宮廷庭園を維持管理するためには、宮内庁・庭園専門職の指示のもと、宮廷庭園での作業を得意とする造園業者が維持管理業務を行っているとのことですが、庭木の剪定作業苔の手入れ砂利の清掃等、民間の庭園にはない技術を蓄積して維持管理作業にあたっているとのことでした。

特に庭木の剪定は、「御所透かし」と呼ばれる技法で、1度剪定すると4年間は剪定をする必要がない剪定方法などについて、実技を交えながら興味深い話がありました。 

元・宮内庁庭園専門職による「御所透かし」の実演2

元・宮内庁庭園専門職による「御所透かし」の実演2

このような技術の伝承が必要な宮廷庭園の維持管理にも競争原理が導入されつつあり、作業する造園業者が変わったために、庭園のイメージが変わってしまうこともあるとのこと、伝統を受け継ぐ大切さを強く感じました。