間伐材マイスターの徒然記

平成23年1月1日・新春号 「国際森林年に思う」

新年明けましておめでとうございます。

平成23年新春第1号の木材ブログ「間伐材マイスターの徒然記」をお届けします。 

新春を迎えた弊社(製材所)全景

新春を迎えた弊社(製材所)全景

平成23年(2011年)は国連が定める「国際森林年」で、日本国内及び全世界で「森林」に関する話題が多く情報発信されることと思われます。

地元密着の小さな木材会社ですが、弊社も機会がある毎に、これらの動きに追随していく所存ですので、今年1年間よろしくお願いします。 

新春を迎えた弊社事務所と出荷を待つ30cm丸棒製品(ベンチ用)

新春を迎えた弊社事務所 と 出荷を待つ「直径30cm丸棒製品」(ベンチ用)

 弊社の「森林・木材」に対する情報発信は、自称「間伐材マイスター」として、「木材を使ってほしい思い」「森林を大切にしてほしい思い」を伝え続けています。カタログやホームページを活用した間伐材使用事例の紹介に留まらず、各種展示会・イベントの出展に際しては間伐材を使ったペーパーウエイトなどの木製品を配布し、木や森の大切さを訴えています。また、木工イベントがあれば材料を提供したり、指導の応援に行くなど「木育」にも取り組んでいます。

加えて、現在お読み戴いている木材ブログ「間伐材マイスターの徒然記」の執筆開始(平成22年5月から)も小まめな情報発信の一手段として始めたところです。 

新春(1月1日)の降雪で雪化粧した千ヶ峰 (麓に創業の地・岩座神があります)

新春(1月1日)の降雪で雪化粧した千ヶ峰 (麓に創業の地・岩座神があります)

 さて、「国際森林年」についての所見ですが、地球環境の悪化が叫ばれる中、全世界的に「森林」に対する意識高揚が図られることは大変いいことと思っています。昨年は2010国際生物多様性年」であって、名古屋での「生物多様性条約第10回締約国会議」(COP10の開催とも相まって意識の高揚があったのと同様の成果が期待できると思っています。こうした中、木材輸入大国である日本が少しでも国際的な秩序を守って持続可能な成長を持続することが大切だと思っています。 

一方、国内に目を向けると、手入れされずに荒廃した森林が増えていることがクローズアップされる機会になればと思っています。

国産材は、高度経済成長下の「経済効率追求」の中でそのシェアを失ってしまいましたが、地域産の木材が使われ地域の森林が守られることにはお金に変えられない価値があることを地域(国民)の皆さんに認識してもらえればと思っています。

「儲かる林業」が成り立たなくなったことは、地元の森林の機能が失われ、豪雨時の土砂災害の発生等が危惧されるだけでなく、地域循環の経済木材加工の技術も失うことになりかねません。

そうならないよう、地場の木材店として「持続可能な経営」をして森林・山を守っていくことが弊社にできる一番の「社会貢献」だと考えて、地元の森林の保護に結びつくような事業展開を模索していきたいと考えています。 

木原木材店 (工場正面)

弊社(製材所) と その背景にある山林 (この山が活力ある山林になることを願っています)

 平成23年(2011年・国際森林年)の年頭にあたり、少しお堅い内容になりましたが、「木材を使ってほしい思い」や「森林を大切にしたい思い」を常に発信している地元密着の木材店があることを頭の片隅に入れておいて戴ければ幸いです。

 

≪ 参考  「2011 国際森林年」の解説  (林野庁資料より) ≫

 2011年(平成23年)は、国連が定めた国際森林年(the International Year of Forests)です。国際森林年は、世界中の森林の持続可能な経営・保全の重要性に対する認識を高めることを目的としています。
我が国でも、国際森林年という節目の年に、現在取り組んでいる森林・林業再生や「美しい森林づくり推進国民運動」、途上国の森林保全等に対する国民の理解の促進につなげていくことを目的に、様々な活動を予定しています。

  リンクページ  ⇒ 林野庁・国際森林年に関するページ